設計インタビュー②

建物完成まであと少し!設計士さんに色々なお話を伺ってみました♪

インタビュー①はコチラ

担当したのはこの方です★

一級建築士 根来 直生(ネゴロ ナオキ)さん

アトリエ S.O.C 一級建築士事務所 代表(HPはコチラ

一級建築士登録:国土交通大臣登録第325289号
一級建築士事務所登録:東京都知事登録第53458号
福祉住環境コーディネーター:証 16-2-02316
建築士事務所賠償責任保険加入事務所

2007年 アトリエS.O.C 一級建築士事務所開設
2018年 株式会社S.O.Cマネジメント 設立

今回の建物の特徴を教えてください

*コンセプト・・・パブリック(公共な活用)を軸にしています。メインのテナントである歯科医院さんの方針や、多目的室・絵本のお店などの他の区画の性質からも、地域の方にも親しんで活用いただける施設を目指しました。外観も住宅が中心の街並みの中に自然と存在出来る、優しい色味となっています。

*つくり・・・木造の建築物です。一般流通の木材だけを使用した木構造の建物としては、大きめの建物といえますね。耐震等級3と丈夫な構造にもこだわりました。木造は鉄骨と比べると、柱や梁・壁などが室内に多めに必要ですが、見える部分はデザインに取り入れて木の素材感を生かしつつ、開放感のある吹き抜けも実現しています。

*子供の場・・・歯科医院さんの方針や、絵本屋さんがあるという点から、子供達が多く来訪することも想定しています。シンプルな形状と回遊動線を主としつつも、ちょっとした遊び心の要素も館内に散りばめました。

ここは苦労したなぁという点はありますか

これまでも商業施設や飲食店、旅館など一般住宅以外の設計経験はありましたが、歯科医院の設計は初めてでした。そのため、歯科専門の機械や機器などについて、名前から使い方、スペック(電源給水排水等)とゼロから勉強することがたくさんありました。院長先生や各専門メーカーさんにご指導いただき、色々と教えていただけて、感謝しています。

また、小規模な木造建築では見えてこなかった課題も多く感じました。国の方針としても、国産木材利用促進の傾向にありますから、今後はこのくらいの大きな建物も鉄骨ではなく木造になっていくケースも増える可能性があります。そういった時代の変化に際し、設計課題や建設現場の課題だけでなく、林業や流通含めて改善しなければならないことがあるように思いました。

あとはコロナのような想定外の社会情勢でしょうか。これは我々だけでなく、今は社会全体が苦労の中にあると思います。関係各所にも様々な影響がありながらも、尽力いただき、大幅な遅れなく進行出来たことにも感謝しています。

楽しかった、よかった部分はありますか

苦労した点と重複しますが、これまでに経験の無い歯科医院設計をさせていただけたことですね。初めてのことを勉強することは大変でもありますが、新しい知見を得ることは楽しくもあります。院長先生の目指されている歯科診療は、私の持っていた歯科医院のイメージと違う点もたくさんあり、歯科の興味深いお話もたくさん伺えて面白かったです!

また、【どういう風に使われるか】をイメージしながら設計をしますから、公共の活用というコンセプトにより、たくさんの人に使っていただくということ、特に【子供達がたくさん来る場】ということを考えながら設計をすることも、楽しい要素でしたね。

工事会社ともコミュニケーションをよく取りながら進められましたし、お施主さん側の皆さんも楽しんで進めていただけた様子だったのもよかったです。

編集者コメント

建築士として様々にご活躍をされていながらも「楽しんで新しいことを勉強し続ける」という姿勢でいらっしゃることに感銘を受けました。

ちなみに今回は設計に約半年、工事開始から完成までは約8か月、設計前の打ち合わせなどから考えると、1年半くらいかけた建物になっているそうです!

次回は木造についてもう少し詳しいお話を伺います(コチラ

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